東野 圭吾 講談社 1994/06 ¥620
脳移植手術を受けた青年にしのびよる灰色の恐怖。君を愛したいのに、愛する気持が消えてゆく…。
全編にみなぎるサスペンス。
------------------------
私は東野圭吾をあまり高く評価していません。
全体的にぼちぼちの作品が多く
突き抜けるような爆発的面白さを持つ作品は
「名探偵の掟」ぐらいです。
文章にも切れがなく
読んでいてひたすら長く感じます。
一行あたりの情報量が少ないんじゃね?
そんな感覚すら覚えます。
一言で言うなら
「無難」
そう、無難すぎるんです。もっとはっちゃけようぜ!!
いつも心の中でそう叫んでいますが
この思いは作者にこれっぽっちも伝わっていないようです。
はぁ、ホントため息が出ますよ。
で、本書「変身」についてですが、
これはわりと良かったですね。
東野圭吾自体そんなにたくさん読んでいないのですが、
これが一番面白かった。
東野圭吾を好きな方なら、読んでみても損はありません。
脳移植手術を受けた青年にしのびよる灰色の恐怖。君を愛したいのに、愛する気持が消えてゆく…。
全編にみなぎるサスペンス。
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私は東野圭吾をあまり高く評価していません。
全体的にぼちぼちの作品が多く
突き抜けるような爆発的面白さを持つ作品は
「名探偵の掟」ぐらいです。
文章にも切れがなく
読んでいてひたすら長く感じます。
一行あたりの情報量が少ないんじゃね?
そんな感覚すら覚えます。
一言で言うなら
「無難」
そう、無難すぎるんです。もっとはっちゃけようぜ!!
いつも心の中でそう叫んでいますが
この思いは作者にこれっぽっちも伝わっていないようです。
はぁ、ホントため息が出ますよ。
で、本書「変身」についてですが、
これはわりと良かったですね。
東野圭吾自体そんなにたくさん読んでいないのですが、
これが一番面白かった。
東野圭吾を好きな方なら、読んでみても損はありません。
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私は日記を始めてたった4日間で
ブックレビュー・音楽レビューの総数が20になりました。
そのどれもが長文で正直自分でもよくやったなと思っています。
自慢したいわけではありません。
ただ、こんなんじゃいけないな、と思うのです。
だって、どこの世界にこんな大量のレビューを書き散らす人がいますか?
はたから見れば完全に暇人です。
実際に私が暇人なら話は楽なのですが、
そんなことは毛頭なく、日々忙しい生活を送っています。
迫る受験。前より責任あるポストについてしまった部活。
もしかしたら私はそんな生活が嫌で現実逃避してたのかもしれませんね。
ひたすらレビューの世界に引きこもるという方法で。
そろそろ我が社も経営方針を抜本的に変えるべき
時期に差し掛かっているのではないでしょうか。
私はこう提案します。
プラン1。まずブックレビューは1日1個。日記ペースにまで抑えます。
プラン2。そして新たに「雑記」「私生活」の2つのmyテーマを設定。
プラン1はまだいいとして、プラン2の導入には少し抵抗感があります。
そもそもこのページは読者の皆さんに快適な空の旅、じゃなくてレビューを
提供するページだったはずです。
それ以外の不必要な要素は極力避けたかった。
けど、やっぱりそんなのは無理です。
私も人間ですから、ぶっちゃけたい愚痴や不満はたくさん抱えています。
というわけで、多少私の個人的意見も混じることになりますが、
これからもエンダのブックレビューをよろしくおねがいします。
ブックレビュー・音楽レビューの総数が20になりました。
そのどれもが長文で正直自分でもよくやったなと思っています。
自慢したいわけではありません。
ただ、こんなんじゃいけないな、と思うのです。
だって、どこの世界にこんな大量のレビューを書き散らす人がいますか?
はたから見れば完全に暇人です。
実際に私が暇人なら話は楽なのですが、
そんなことは毛頭なく、日々忙しい生活を送っています。
迫る受験。前より責任あるポストについてしまった部活。
もしかしたら私はそんな生活が嫌で現実逃避してたのかもしれませんね。
ひたすらレビューの世界に引きこもるという方法で。
そろそろ我が社も経営方針を抜本的に変えるべき
時期に差し掛かっているのではないでしょうか。
私はこう提案します。
プラン1。まずブックレビューは1日1個。日記ペースにまで抑えます。
プラン2。そして新たに「雑記」「私生活」の2つのmyテーマを設定。
プラン1はまだいいとして、プラン2の導入には少し抵抗感があります。
そもそもこのページは読者の皆さんに快適な空の旅、じゃなくてレビューを
提供するページだったはずです。
それ以外の不必要な要素は極力避けたかった。
けど、やっぱりそんなのは無理です。
私も人間ですから、ぶっちゃけたい愚痴や不満はたくさん抱えています。
というわけで、多少私の個人的意見も混じることになりますが、
これからもエンダのブックレビューをよろしくおねがいします。
橘 玲 幻冬舎 2002/04 ¥1,890
アジアでも屈指のオフショア金融センターである香港と日本を舞台に繰り広げられる国際金融情報小説。この小説の特徴は、通常の金融サスペンスと比較してその状況設定、描写がリアルな点にある。著者の橘玲は、「ゴミ投資家」シリーズで知られる「海外投資を楽しむ会」創設メンバーの1人であり、自ら相当の金融現場を経験していると思われる。 (木村昭二)
----------------------
なかなか面白いです。
文章は読みやすく読んでいて全く苦痛にならない。
かなり複雑な金融関係の知識を
わかりやすく懇切丁寧に説明してくれているので
読むごとに実際に役立ちそうな知識が増えていき
楽しくなります。
ただ、それでも私には難しい部分もあり
全部を完璧に理解できたわけではありません。
もっと金融を勉強したいな。
素直にそう思えた作品です。
そしてこの本の素晴らしいのは
ミステリーとしてのエンタテイメント度も高いところですね。
橘玲の本は、この「マネーロンダリング」もオススメですが、
私としてはやはり小説より実用書の方をオススメします。
とくに「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」なんかはもう最高!!
人生変わりました。ただ事実を書いているだけなのに、いや、だからこそ
私は世界に希望を持てるようになりました。
そちらについてはまた次の機会にレビューをしますね。
手っ取り早く知りたい方は
下のページにアクセスするといいでしょう。
海外投資を楽しむ会のホームページ
http://www.alt-invest.com/
アジアでも屈指のオフショア金融センターである香港と日本を舞台に繰り広げられる国際金融情報小説。この小説の特徴は、通常の金融サスペンスと比較してその状況設定、描写がリアルな点にある。著者の橘玲は、「ゴミ投資家」シリーズで知られる「海外投資を楽しむ会」創設メンバーの1人であり、自ら相当の金融現場を経験していると思われる。 (木村昭二)
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なかなか面白いです。
文章は読みやすく読んでいて全く苦痛にならない。
かなり複雑な金融関係の知識を
わかりやすく懇切丁寧に説明してくれているので
読むごとに実際に役立ちそうな知識が増えていき
楽しくなります。
ただ、それでも私には難しい部分もあり
全部を完璧に理解できたわけではありません。
もっと金融を勉強したいな。
素直にそう思えた作品です。
そしてこの本の素晴らしいのは
ミステリーとしてのエンタテイメント度も高いところですね。
橘玲の本は、この「マネーロンダリング」もオススメですが、
私としてはやはり小説より実用書の方をオススメします。
とくに「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」なんかはもう最高!!
人生変わりました。ただ事実を書いているだけなのに、いや、だからこそ
私は世界に希望を持てるようになりました。
そちらについてはまた次の機会にレビューをしますね。
手っ取り早く知りたい方は
下のページにアクセスするといいでしょう。
海外投資を楽しむ会のホームページ
http://www.alt-invest.com/
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高見 広春 太田出版 1999/04 ¥1,554
瀬戸内海に浮かぶ小島の分校。42名の中学3年生たちは、新しい担任と名乗る見知らぬ男から「プログラム」の開始を告げられる。クラスメート同士が与えられた武器で殺し合い、ただ1人の勝者を決めるという残酷な椅子取りゲームだ。
-----------------------
むちゃくちゃ面白くありません。
あまりにつまらないので老若男女を問わず読んだ者の目は腐り、
鼻はもげ、あごはしゃくれ、歯茎から出血が止まらなくなります。
しまいには脳がやられ既知外になります。
(既知外=既知の外にいる存在。つまり我々の常識を超越した存在のこと。精神的に我々とは住んでいる世界が違い、その行動はしばしば意味不明であることが多い。)
大変ですね。
では通常のレビューを。
正直、なぜこの作品がこれほど売れたのか理解できません。
確かに話題性はありましたよね。
「クラス全員がお互いに殺しあう。・・・最後の一人が決まるまで。」
一体どんな話なんだろう? 期待は膨らみます。
ただ残念なことにこの「バトルロワイヤル」は
その期待に沿うような作品でありませんでした。
思いっきり、期待外れです。
一番気になったのは舞台の設定が雑だったことです。
いくらインパクトのあるネタを持ってきたところで
それを裏付ける緻密なストーリーがなければ
その作品は単なるB級ホラー小説としか言えない物になってしまう。
そしてこの「バトルロワイヤル」は見事に
そんなB級ホラーにはまってしまいました。
なぜこのような社会体制になったのか?
なぜこのような常人離れした戦闘能力を持つクラスメイトがいるのか?
・・・・・謎です。
あまりにもリアリティーに欠けています。
だからいくら話がスリリングに展開してても
「ふーん」
で終わってしまいました。
その上、文章も読みづらく
読んでいてムカついてきます。
あぁ、これだからベストセラーはダメなんだ・・・・
読者の中でまだ読んでいない方がいたら
全力で回避してください。
瀬戸内海に浮かぶ小島の分校。42名の中学3年生たちは、新しい担任と名乗る見知らぬ男から「プログラム」の開始を告げられる。クラスメート同士が与えられた武器で殺し合い、ただ1人の勝者を決めるという残酷な椅子取りゲームだ。
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むちゃくちゃ面白くありません。
あまりにつまらないので老若男女を問わず読んだ者の目は腐り、
鼻はもげ、あごはしゃくれ、歯茎から出血が止まらなくなります。
しまいには脳がやられ既知外になります。
(既知外=既知の外にいる存在。つまり我々の常識を超越した存在のこと。精神的に我々とは住んでいる世界が違い、その行動はしばしば意味不明であることが多い。)
大変ですね。
では通常のレビューを。
正直、なぜこの作品がこれほど売れたのか理解できません。
確かに話題性はありましたよね。
「クラス全員がお互いに殺しあう。・・・最後の一人が決まるまで。」
一体どんな話なんだろう? 期待は膨らみます。
ただ残念なことにこの「バトルロワイヤル」は
その期待に沿うような作品でありませんでした。
思いっきり、期待外れです。
一番気になったのは舞台の設定が雑だったことです。
いくらインパクトのあるネタを持ってきたところで
それを裏付ける緻密なストーリーがなければ
その作品は単なるB級ホラー小説としか言えない物になってしまう。
そしてこの「バトルロワイヤル」は見事に
そんなB級ホラーにはまってしまいました。
なぜこのような社会体制になったのか?
なぜこのような常人離れした戦闘能力を持つクラスメイトがいるのか?
・・・・・謎です。
あまりにもリアリティーに欠けています。
だからいくら話がスリリングに展開してても
「ふーん」
で終わってしまいました。
その上、文章も読みづらく
読んでいてムカついてきます。
あぁ、これだからベストセラーはダメなんだ・・・・
読者の中でまだ読んでいない方がいたら
全力で回避してください。
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コミック 高田 裕三 講談社 2002/11/06 ¥540
サザンアイズ第40巻!
連載15年にわたる冒険伝奇ロマンの最高傑作、堂々の完結!
連載時より30P以上加筆の興奮と感動のフィナーレ!
------------------
長い! ひたすら長い作品です。
流れるようなストーリー展開で
読者にその長さを感じさせない
というのなら話はまた別なのですが、
そこはサザンアイズ。そんな器用な真似できるはずがありません。
あまりの冗長さに怒りを通り越して呆れてしまいますね。
逆に言うと、この長さにさえ耐えれば後は楽だということです。
楽っていうか、うん。いや、なかなか面白い話ですよ。
ラストは不覚にもちょっぴり感動してしまいまし。
というわけでヒマつぶしをしたい人にはオススメですね。
サザンアイズ第40巻!
連載15年にわたる冒険伝奇ロマンの最高傑作、堂々の完結!
連載時より30P以上加筆の興奮と感動のフィナーレ!
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長い! ひたすら長い作品です。
流れるようなストーリー展開で
読者にその長さを感じさせない
というのなら話はまた別なのですが、
そこはサザンアイズ。そんな器用な真似できるはずがありません。
あまりの冗長さに怒りを通り越して呆れてしまいますね。
逆に言うと、この長さにさえ耐えれば後は楽だということです。
楽っていうか、うん。いや、なかなか面白い話ですよ。
ラストは不覚にもちょっぴり感動してしまいまし。
というわけでヒマつぶしをしたい人にはオススメですね。
下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん
2004年9月21日 読書
嶽本 野ばら 小学館 2004/03 ¥630
ギャグぶっちぎりの映画化原作! 思いきり笑って泣ける爆走青春ストーリー
2004年5月全国東宝系公開。見渡すかぎり田だらけの茨城県下妻で、ロリータ娘とヤンキー娘が爆走する友情ストーリー!
-------------------------------
言うほどギャグぶっちぎりではなかったです。
もう最高! ていうか抱腹絶倒!
というレベルには程遠かったですね。
でもそこそこ面白かったです。
むしろ注目すべきはストーリーです。
これが予想外にイイ。
主人公のロリータちゃんの
「やりたくないことは絶対にしたくない。そのためなら友達がいなくてもいい。」
という考えには共感できます。
そして彼女はひたすら自分のやりたいことを
やりたいようにやって生きていくわけですが、
それがちゃんと実を結んでいる。
好きなことばっかしてたら、いつのまにか高い社会的評価を得てしまった
そんな感じです。
うーん。カッコいい! そういうのには憧れますね。
友人に勧められて、表紙があれなのでいやいや読み始めたのですが
今では読んでよかったとすら思っています。
オススメ。
ギャグぶっちぎりの映画化原作! 思いきり笑って泣ける爆走青春ストーリー
2004年5月全国東宝系公開。見渡すかぎり田だらけの茨城県下妻で、ロリータ娘とヤンキー娘が爆走する友情ストーリー!
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言うほどギャグぶっちぎりではなかったです。
もう最高! ていうか抱腹絶倒!
というレベルには程遠かったですね。
でもそこそこ面白かったです。
むしろ注目すべきはストーリーです。
これが予想外にイイ。
主人公のロリータちゃんの
「やりたくないことは絶対にしたくない。そのためなら友達がいなくてもいい。」
という考えには共感できます。
そして彼女はひたすら自分のやりたいことを
やりたいようにやって生きていくわけですが、
それがちゃんと実を結んでいる。
好きなことばっかしてたら、いつのまにか高い社会的評価を得てしまった
そんな感じです。
うーん。カッコいい! そういうのには憧れますね。
友人に勧められて、表紙があれなのでいやいや読み始めたのですが
今では読んでよかったとすら思っています。
オススメ。
村上 春樹 講談社 1991/04 ¥490
暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。僕は1969年、もうすぐ20歳になろうとする秋のできごとを思い出し、激しく混乱していた。限りない喪失と再成を描き新境地を拓いた最編小説。
-------------------------------
「今度、日本でノーベル文学賞が出るとしたら、それは村上春樹やろうね。」
そう私の学校の国語教師が言っていたので
さっそくその日、学校の図書室で村上春樹を借りようと思い
手にしたのがこの「ノルウェイの森」でした。
その後何冊か村上春樹の作品を読んだのですが
いまだに「ノルウェイの森」を超える作品には出会ったことがありません。
ぶっちゃけこれが一番面白い。
なんともコメントしにくい作品ですね。
物語は終始どこか不思議な雰囲気に包まれており
非常に幻想的です。
まるで夢の中にいるみたい。
夢の中では、苦痛や危険といったものが一切ありません。
たとえ夢の中で死にそうな目にあっても
そこは夢の中。実際には痛くも痒くもないのです。
それと同じことがこの小説にも言えます。
いかなる苦痛や危険も、何かやわらかいものに包まれていて
読んでいて不快感を覚えることは一切ありません。
同時に緊張感もほとんどないですけどね。
この傾向は村上春樹の全ての作品にも共通して言えるんじゃないかな。
とにかくこの「ノルウェイの森」はすごい安楽な小説です。
読み終わった後に、やさしい気持ちになれます。
一歩間違えれば「世界の中心で、愛を叫ぶ」のような
駄作になってしまったであろうストーリーですが、
さすが村上春樹。読ませてくれるじゃあないですか。
ただ、ここまで褒めちぎっといて言うのもなんですが、
私はこの小説をオススメしません。
確かに面白いことには面白い。
だけど、私はこの小説をとくに必要としていないようなのです。
別にこの小説がなくても、私は全く同じように生きていけそうです。
でもこの本をオススメする人はきっとたくさんいるでしょうね。
やっぱ私ってマイノリティー?
事実を再確認したところで終わります。
暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。僕は1969年、もうすぐ20歳になろうとする秋のできごとを思い出し、激しく混乱していた。限りない喪失と再成を描き新境地を拓いた最編小説。
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「今度、日本でノーベル文学賞が出るとしたら、それは村上春樹やろうね。」
そう私の学校の国語教師が言っていたので
さっそくその日、学校の図書室で村上春樹を借りようと思い
手にしたのがこの「ノルウェイの森」でした。
その後何冊か村上春樹の作品を読んだのですが
いまだに「ノルウェイの森」を超える作品には出会ったことがありません。
ぶっちゃけこれが一番面白い。
なんともコメントしにくい作品ですね。
物語は終始どこか不思議な雰囲気に包まれており
非常に幻想的です。
まるで夢の中にいるみたい。
夢の中では、苦痛や危険といったものが一切ありません。
たとえ夢の中で死にそうな目にあっても
そこは夢の中。実際には痛くも痒くもないのです。
それと同じことがこの小説にも言えます。
いかなる苦痛や危険も、何かやわらかいものに包まれていて
読んでいて不快感を覚えることは一切ありません。
同時に緊張感もほとんどないですけどね。
この傾向は村上春樹の全ての作品にも共通して言えるんじゃないかな。
とにかくこの「ノルウェイの森」はすごい安楽な小説です。
読み終わった後に、やさしい気持ちになれます。
一歩間違えれば「世界の中心で、愛を叫ぶ」のような
駄作になってしまったであろうストーリーですが、
さすが村上春樹。読ませてくれるじゃあないですか。
ただ、ここまで褒めちぎっといて言うのもなんですが、
私はこの小説をオススメしません。
確かに面白いことには面白い。
だけど、私はこの小説をとくに必要としていないようなのです。
別にこの小説がなくても、私は全く同じように生きていけそうです。
でもこの本をオススメする人はきっとたくさんいるでしょうね。
やっぱ私ってマイノリティー?
事実を再確認したところで終わります。
Remember me
2004年9月20日 音楽 コメント (6)
KOKIA CD ビクターエンタテインメント 2003/11/12 ¥3,045
1.Prologue“Remember me”
2.私の太陽
3.Different way
4.かわらないこと - since1976 -
5.Happy birthday to me
6.with music
7.安心の中
8.そら
9.The Power of Smile
10.Clap your hands!
11.I believe
12.大事なものは目蓋の裏
13.?
14.sigh
15.Remember the kiss(duet“KOKIA&Piano”)
------------------------
今回は音楽レビューです。
読者の中でKOKIAを知ってる人いますか?
私の周りには知っている人がほとんどいなく
軽い疎外感にさいなまされています。
普通にいいと思うんですけどね。
何で売れないんだろう?
やっぱジャケットで白鳥なんか抱いちゃってるからかな?
うーん。そうかもしれない。
白鳥のあの無邪気な目と背景の青空。
その絶妙なコントラストを前にして
なんかKOKIAの頭が弱そうに見えてくるのは
決して私だけではないでしょう。
話が大きくずれましたが、とにかくKOKIAはいいです。
現在4枚のアルバムをリリースしていますが、
その中でこの「Remember me」は一番気に入ってます。
特に11曲目の「I believe」はヤヴァい。
でも最近のKOKIAは、ちょっとなぁー、て感じです。
歌詞が安易過ぎる。
昔の抽象的で詩的な歌詞の方が私は好きです。
好きなアーティストがどんどん違う方向に突っ走っていくのには
なんとも言えない悲しさがありますね。
1.Prologue“Remember me”
2.私の太陽
3.Different way
4.かわらないこと - since1976 -
5.Happy birthday to me
6.with music
7.安心の中
8.そら
9.The Power of Smile
10.Clap your hands!
11.I believe
12.大事なものは目蓋の裏
13.?
14.sigh
15.Remember the kiss(duet“KOKIA&Piano”)
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今回は音楽レビューです。
読者の中でKOKIAを知ってる人いますか?
私の周りには知っている人がほとんどいなく
軽い疎外感にさいなまされています。
普通にいいと思うんですけどね。
何で売れないんだろう?
やっぱジャケットで白鳥なんか抱いちゃってるからかな?
うーん。そうかもしれない。
白鳥のあの無邪気な目と背景の青空。
その絶妙なコントラストを前にして
なんかKOKIAの頭が弱そうに見えてくるのは
決して私だけではないでしょう。
話が大きくずれましたが、とにかくKOKIAはいいです。
現在4枚のアルバムをリリースしていますが、
その中でこの「Remember me」は一番気に入ってます。
特に11曲目の「I believe」はヤヴァい。
でも最近のKOKIAは、ちょっとなぁー、て感じです。
歌詞が安易過ぎる。
昔の抽象的で詩的な歌詞の方が私は好きです。
好きなアーティストがどんどん違う方向に突っ走っていくのには
なんとも言えない悲しさがありますね。
リンクありがとう^^)
2004年9月20日 雑記 コメント (8)HOPE(タバコ) (素直さん)
★☆kanaの日記帳☆★ (kanaさん)
リンクありがとうございます!
何気に嬉しいですね〜
これからも日々ブックレビューを続けていく所存です。
★☆kanaの日記帳☆★ (kanaさん)
リンクありがとうございます!
何気に嬉しいですね〜
これからも日々ブックレビューを続けていく所存です。
細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 日本経済編
2004年9月20日 読書
細野 真宏 小学館 2003/01 ¥1,575
・・・・・・・・・・・・・
分かりやすい!
とにかく分かりやすい!!
感動的なまでに分かりやすい経済の解説書です。
経済好きにとっては必読の書ですね。
この本が小学校の教科書になれば
政治経済に興味を持つ人が少しでも増えるんじゃないっすかね。
オススメします。
・・・・・・・・・・・・・
分かりやすい!
とにかく分かりやすい!!
感動的なまでに分かりやすい経済の解説書です。
経済好きにとっては必読の書ですね。
この本が小学校の教科書になれば
政治経済に興味を持つ人が少しでも増えるんじゃないっすかね。
オススメします。
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田口 ランディ 幻冬舎 2001/12 ¥630
ある日、アパートの一室で腐乱死体となって発見された兄の死臭を嗅いで以来、朝倉ユキは死臭を嗅ぎ分けられるようになった。兄はなぜ引きこもり、生きることをやめたのか。彗星のごとく出現し、各界に衝撃を与えた小説デビュー作。
・・・・・・・・・・・・・
このカッコいい表紙と、村上龍が推薦したという2つの理由で
購入しました。
・・・・すごい小説です。
読んでいると、圧倒的な非現実感が湧いて来て眩暈がしました。
本当に私が今生きているこの世界は現実なのか?
全てがリアルじゃなくなって、周囲の風景に自分自身が溶け出していくような感じ。
読んだのがちょうどインフルエンザにかかって
38度を超える高熱にうなされている時だったので
不快感は観測史上最悪をマーク。
・・・・しかし、
それでもページをめくる手が止まらない。
すさまじい経験をしました。
多分、人格が変わりましたね。
影響力という一点においてこの小説に勝てる本はそうそうありません。
マジでヤバいです。
どこからこのように酷い非現実感が生まれてくるのでしょう?
それはこの小説が徹底的に
既成の価値観を否定しているからだと思います。
自分の住んでいる常識という世界が
音を立てて崩れ落ちます。
あー、ホントこの小説はやばかった。
狂いそうになります。
ある程度大人な人にしかオススメできません。
ある日、アパートの一室で腐乱死体となって発見された兄の死臭を嗅いで以来、朝倉ユキは死臭を嗅ぎ分けられるようになった。兄はなぜ引きこもり、生きることをやめたのか。彗星のごとく出現し、各界に衝撃を与えた小説デビュー作。
・・・・・・・・・・・・・
このカッコいい表紙と、村上龍が推薦したという2つの理由で
購入しました。
・・・・すごい小説です。
読んでいると、圧倒的な非現実感が湧いて来て眩暈がしました。
本当に私が今生きているこの世界は現実なのか?
全てがリアルじゃなくなって、周囲の風景に自分自身が溶け出していくような感じ。
読んだのがちょうどインフルエンザにかかって
38度を超える高熱にうなされている時だったので
不快感は観測史上最悪をマーク。
・・・・しかし、
それでもページをめくる手が止まらない。
すさまじい経験をしました。
多分、人格が変わりましたね。
影響力という一点においてこの小説に勝てる本はそうそうありません。
マジでヤバいです。
どこからこのように酷い非現実感が生まれてくるのでしょう?
それはこの小説が徹底的に
既成の価値観を否定しているからだと思います。
自分の住んでいる常識という世界が
音を立てて崩れ落ちます。
あー、ホントこの小説はやばかった。
狂いそうになります。
ある程度大人な人にしかオススメできません。
貴志 祐介 角川書店 1999/04 ¥672
火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。死を賭した戦慄のゼロサムゲーム。生き抜くためにどのアイテムを選ぶのか。自らの選択が明日の運命を決める…。
・・・・・・・・・・
私をして「エンタテイメントの最高峰」と呼ばしめた最初の一冊です。
今ではもうその座を他家に奪われましたが、
やはりそれでも相当レベルの高い小説と言わざるを得ません。
貴志祐介という人はスゴイ人ですね。
彼の本には「ハズレ」というものがなく、
どの作品も押し並べて面白いです。
特にこの「クリムゾンの迷宮」は秀逸ですね。
文章が読みやすく展開もむちゃくちゃ面白い!
最初の30ページ読んだらもう手が止まりませんでした。
特に作中頻繁に出てくるサバイバル知識には驚かされます。
私はこういう実戦に役立つような知識が大好きで
これだけでこの本の評価はぐんと上がりました。
オススメです。
火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。死を賭した戦慄のゼロサムゲーム。生き抜くためにどのアイテムを選ぶのか。自らの選択が明日の運命を決める…。
・・・・・・・・・・
私をして「エンタテイメントの最高峰」と呼ばしめた最初の一冊です。
今ではもうその座を他家に奪われましたが、
やはりそれでも相当レベルの高い小説と言わざるを得ません。
貴志祐介という人はスゴイ人ですね。
彼の本には「ハズレ」というものがなく、
どの作品も押し並べて面白いです。
特にこの「クリムゾンの迷宮」は秀逸ですね。
文章が読みやすく展開もむちゃくちゃ面白い!
最初の30ページ読んだらもう手が止まりませんでした。
特に作中頻繁に出てくるサバイバル知識には驚かされます。
私はこういう実戦に役立つような知識が大好きで
これだけでこの本の評価はぐんと上がりました。
オススメです。
ハリー・ポッターと賢者の石
2004年9月20日 読書 コメント (6)
J.K. ローリング (著),松岡 佑子 (翻訳) 静山社 1999/12 ¥1,995
『Harry Potter and the Sorcerer’s Stone』は当初イギリスで『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』として出版され、その後イギリスの主な賞を獲得し続けている。これまでに英国文学賞、スマーティーズ賞、児童文学賞を受賞、カーネギー賞やニューベリー賞英国版の候補にもなった。
・・・・・・
正直ハリポタは好きじゃないです。
なんていうか予定調和に溢れすぎてると思うのです。
ぜんぜん作品から危機感が感じられず
読んでいて眠くなります。
このシリーズが7巻まで続くことを聞いてから
ますます読む気を失くしましたね。(2巻までは読みましたが)
だって、物語が最終巻まで進む間は
絶対に主人公って死なないじゃないですか。
どんなに冒険してもどんなに危険を冒しても
絶対安心大丈夫。
どうせラストはハッピーエンドなんだろ?
つまらなさ過ぎです。
ある意味これは「ドラえもん」にも共通することですね。
毎年映画で彼らはこれでもかという程冒険をエンジョイするんですが
まず死ぬことはない。死んだとしても例の秘密道具ですぐ生き返る。
あぁ、なんて面白くないんだ。
私は「死」を意識した物語が好きなんです。
だってその方がリアルじゃん。
まぁ日々「死」から逃げっぱなしで
安易に生きてるような人にとっては
居心地のよいエンタテイメントとして機能するかもしれませんね。
毒舌ですみません。
『Harry Potter and the Sorcerer’s Stone』は当初イギリスで『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』として出版され、その後イギリスの主な賞を獲得し続けている。これまでに英国文学賞、スマーティーズ賞、児童文学賞を受賞、カーネギー賞やニューベリー賞英国版の候補にもなった。
・・・・・・
正直ハリポタは好きじゃないです。
なんていうか予定調和に溢れすぎてると思うのです。
ぜんぜん作品から危機感が感じられず
読んでいて眠くなります。
このシリーズが7巻まで続くことを聞いてから
ますます読む気を失くしましたね。(2巻までは読みましたが)
だって、物語が最終巻まで進む間は
絶対に主人公って死なないじゃないですか。
どんなに冒険してもどんなに危険を冒しても
絶対安心大丈夫。
どうせラストはハッピーエンドなんだろ?
つまらなさ過ぎです。
ある意味これは「ドラえもん」にも共通することですね。
毎年映画で彼らはこれでもかという程冒険をエンジョイするんですが
まず死ぬことはない。死んだとしても例の秘密道具ですぐ生き返る。
あぁ、なんて面白くないんだ。
私は「死」を意識した物語が好きなんです。
だってその方がリアルじゃん。
まぁ日々「死」から逃げっぱなしで
安易に生きてるような人にとっては
居心地のよいエンタテイメントとして機能するかもしれませんね。
毒舌ですみません。
金原 ひとみ 集英社 2003/12 ¥1,260
ピアッシングや刺青などの身体改造を題材に、現代の若者の心に潜む不気味な影と深い悲しみを、大胆な筆致で捉えた問題作である。埋め込んだピアスのサイズを大きくしていきながら、徐々に舌を裂いていくスプリットタン、背中一面に施される刺青、SM的なセックスシーン・・・・
・・・・・・
今話題の本ですね。といいつつも半年以上前の本ですが。
本書はあの芥川賞受賞ということで、読んでみました。
うーん。こいうのもたまにはアリかな?
全体的に暗いです。いや、暗いって言うよりも
救いようのない閉塞感があって
それを吹き飛ばすためにいろいろ抵抗してみるんだけど
やっぱ無理だよ・・何も変わらないよ・・・
という感じですね。
なんともいえない一作です。
オススメはしません。
ピアッシングや刺青などの身体改造を題材に、現代の若者の心に潜む不気味な影と深い悲しみを、大胆な筆致で捉えた問題作である。埋め込んだピアスのサイズを大きくしていきながら、徐々に舌を裂いていくスプリットタン、背中一面に施される刺青、SM的なセックスシーン・・・・
・・・・・・
今話題の本ですね。といいつつも半年以上前の本ですが。
本書はあの芥川賞受賞ということで、読んでみました。
うーん。こいうのもたまにはアリかな?
全体的に暗いです。いや、暗いって言うよりも
救いようのない閉塞感があって
それを吹き飛ばすためにいろいろ抵抗してみるんだけど
やっぱ無理だよ・・何も変わらないよ・・・
という感じですね。
なんともいえない一作です。
オススメはしません。
シドニィ・シェルダン アカデミー出版 1987/12 ¥720
1883年、大いなる野心を胸に秘めたジェミー・マクレガーは、ダイアモンドの宝庫である南アフリカのクリップドリフトに着く。苦労の末ダイアモンドを得たジェミーだが、残酷な裏切りによって死の淵まで追いやられる。不屈の精神で生き続けるジェミーは、やがて復讐を始めるのだった。…
・・・・・・・・・・・
私が読書にはまるきっかけとなった思い出深い本です。
読んだのは確か中1のころでした。その当時は物凄い面白かったですね。
それからというもの私はシドニィ・シェルダンを貪る様に読みまくりました。
そして私はあるひとつの結論に至ったのです。
その事実に私は愕然とし、これを世に公表すべきかどうか2秒ほど悩みました。
ていうか即断です。
ええ。ぶっちゃけ言ってしまうとシドニィ・シェルダンの作品は
「どれも似たようなものが多く、一度読めば他の本も大体展開が分かってしまう。」
という致命的欠陥を抱えていたのです!
あぁ、なんてこった・・・畜生・・
という訳で、まだ彼の本を1冊も読んでない方に本書はオススメです。
私としてはこれが一番初めに読んだせいもあってか
一番面白く感じられました。
内容は、これぞアメリカン・ドリームみたいな
どん底から這い上がるサクセス・ストーリー。
こういうの、日本の小説にはあまり見られませんね。
1883年、大いなる野心を胸に秘めたジェミー・マクレガーは、ダイアモンドの宝庫である南アフリカのクリップドリフトに着く。苦労の末ダイアモンドを得たジェミーだが、残酷な裏切りによって死の淵まで追いやられる。不屈の精神で生き続けるジェミーは、やがて復讐を始めるのだった。…
・・・・・・・・・・・
私が読書にはまるきっかけとなった思い出深い本です。
読んだのは確か中1のころでした。その当時は物凄い面白かったですね。
それからというもの私はシドニィ・シェルダンを貪る様に読みまくりました。
そして私はあるひとつの結論に至ったのです。
その事実に私は愕然とし、これを世に公表すべきかどうか2秒ほど悩みました。
ていうか即断です。
ええ。ぶっちゃけ言ってしまうとシドニィ・シェルダンの作品は
「どれも似たようなものが多く、一度読めば他の本も大体展開が分かってしまう。」
という致命的欠陥を抱えていたのです!
あぁ、なんてこった・・・畜生・・
という訳で、まだ彼の本を1冊も読んでない方に本書はオススメです。
私としてはこれが一番初めに読んだせいもあってか
一番面白く感じられました。
内容は、これぞアメリカン・ドリームみたいな
どん底から這い上がるサクセス・ストーリー。
こういうの、日本の小説にはあまり見られませんね。
世界の中心で、愛をさけぶ
2004年9月20日 読書 コメント (6)
片山 恭一 小学館 2001/03 ¥1,470
十数年前。高校時代。恋人の死。「喪失感」から始まる魂の彷徨の物語。落ち葉の匂いのするファーストキスではじまり、死を予感させる無菌状態の中でのキスで終わる。
・・・・・・・
この本を読んでから私の中のベストセラーに対する不信感が
一気に倍増しましたね。
だってこれはいくらなんでもひどいでしょう。
これっぽっちも内容がない
本当に毒にも薬にもならない話です。
ましてや感動とか涙とかいったものは皆無です。
そして最後まで世界の中心がどこか分からない。
はぁ? やる気あんの?
編集者がこのタイトルを決めたらしいですが、適当に決めすぎです。
多分元ネタはハーラン・エリスンの「世界の中心で愛を叫んだけもの」ですね。
もしかしたら、この話をパクった「新世紀エヴァンゲリオン」の最終話
「世界の中心でアイをさけんだけもの」の方しか知らなくて
こっちをパクったのかもしれません。どっちでもいいですが。
そう邪推してしまうほど、元ネタとは全く関係ありません。
(まぁ、エヴァの方をパクったにしろ等しく全く関係ないのですが)
何でこんな本が売れたんだろう。
確かにこの表紙はかっこいいですよね。私も好きです。
でも表紙だけで売れるということはありえない。
中身も伴っていないとダメです。
その中身がこれじゃあ、ねぇ。
やはり大衆はこういったリスクの欠片もない甘ったるいぬるま湯みたいな
雰囲気が好きなんでしょうね。
私とは縁のない、ていうかあまり関わりたくない話です。
なんか文学として完膚なきまでに終わってる気がするんですが
気のせいでしょうか?
そんな訳ないですよね。ええ。だって実際終わってるもん。
気のせいとかじゃなくて実際終わってるもん。
(余談ですが、私にとっての文学の定義は
「読んで元気になるもの」です。)
これ以上レビューを続けるのが苦痛になってきたところで終わります。
セカチューファンの人ごめん。
でもこうするしかなかったんだ・・・・。
十数年前。高校時代。恋人の死。「喪失感」から始まる魂の彷徨の物語。落ち葉の匂いのするファーストキスではじまり、死を予感させる無菌状態の中でのキスで終わる。
・・・・・・・
この本を読んでから私の中のベストセラーに対する不信感が
一気に倍増しましたね。
だってこれはいくらなんでもひどいでしょう。
これっぽっちも内容がない
本当に毒にも薬にもならない話です。
ましてや感動とか涙とかいったものは皆無です。
そして最後まで世界の中心がどこか分からない。
はぁ? やる気あんの?
編集者がこのタイトルを決めたらしいですが、適当に決めすぎです。
多分元ネタはハーラン・エリスンの「世界の中心で愛を叫んだけもの」ですね。
もしかしたら、この話をパクった「新世紀エヴァンゲリオン」の最終話
「世界の中心でアイをさけんだけもの」の方しか知らなくて
こっちをパクったのかもしれません。どっちでもいいですが。
そう邪推してしまうほど、元ネタとは全く関係ありません。
(まぁ、エヴァの方をパクったにしろ等しく全く関係ないのですが)
何でこんな本が売れたんだろう。
確かにこの表紙はかっこいいですよね。私も好きです。
でも表紙だけで売れるということはありえない。
中身も伴っていないとダメです。
その中身がこれじゃあ、ねぇ。
やはり大衆はこういったリスクの欠片もない甘ったるいぬるま湯みたいな
雰囲気が好きなんでしょうね。
私とは縁のない、ていうかあまり関わりたくない話です。
なんか文学として完膚なきまでに終わってる気がするんですが
気のせいでしょうか?
そんな訳ないですよね。ええ。だって実際終わってるもん。
気のせいとかじゃなくて実際終わってるもん。
(余談ですが、私にとっての文学の定義は
「読んで元気になるもの」です。)
これ以上レビューを続けるのが苦痛になってきたところで終わります。
セカチューファンの人ごめん。
でもこうするしかなかったんだ・・・・。
金持ち父さん貧乏父さん
2004年9月20日 読書 コメント (5)
白根 美保子 筑摩書房 2000/11/09 ¥1,680
パーソナルファイナンス専門の作家で大学講師でもあるロバート・キヨサキが、全く違うタイプである2人の人物の影響を受けて構築した、ユニークな経済論を展開している。1人は高学歴なのに収入が不安定な彼自身の父親、そしてもう1人は親友の父親で、13才のとき学校を中退した億万長者である。(中略)コンサルタント兼公認会計士のシャロン L. レクターとの共著である本書では、彼とお金との関わりあいを支えてきた哲学が披露されている。
・・・・・・・・
この本は中学生のときに読みました。
私の親父は本が大好きで、書店に行くと毎回といっていいほど
大量の本を買ってくるのです。読む暇のないのに。
彼もれっきとしたオヤジですから、当然のように
この手のビジネス書も購入します。
そしてめでたく本書はこの私と出会うわけになったのです。
私はこの本を読んで間違いなく変わりましたね。
金持ちになりたいと初めて思うようになった(笑)
株も買いたくなったし、いろいろ金融商品を扱いたくなった。
思えばこの本が、私を経済好きへと導いてくれた最初の本かもしれません。
ええ。そうです。本書はれっきとした「金持ち指南本」です。
お金に対する基本的姿勢を学ぶことできます。
ただ、実践向きではありませんね。
そもそも議論の前提が米国の法制度を基にしているので
現実にこの日本で金持ちになろうと思っても
ここに書いてあるノウハウは通用しないんじゃないかな。
なんか淡白なレビューになってしまいましたが
それなりの面白さは保障します。
パーソナルファイナンス専門の作家で大学講師でもあるロバート・キヨサキが、全く違うタイプである2人の人物の影響を受けて構築した、ユニークな経済論を展開している。1人は高学歴なのに収入が不安定な彼自身の父親、そしてもう1人は親友の父親で、13才のとき学校を中退した億万長者である。(中略)コンサルタント兼公認会計士のシャロン L. レクターとの共著である本書では、彼とお金との関わりあいを支えてきた哲学が披露されている。
・・・・・・・・
この本は中学生のときに読みました。
私の親父は本が大好きで、書店に行くと毎回といっていいほど
大量の本を買ってくるのです。読む暇のないのに。
彼もれっきとしたオヤジですから、当然のように
この手のビジネス書も購入します。
そしてめでたく本書はこの私と出会うわけになったのです。
私はこの本を読んで間違いなく変わりましたね。
金持ちになりたいと初めて思うようになった(笑)
株も買いたくなったし、いろいろ金融商品を扱いたくなった。
思えばこの本が、私を経済好きへと導いてくれた最初の本かもしれません。
ええ。そうです。本書はれっきとした「金持ち指南本」です。
お金に対する基本的姿勢を学ぶことできます。
ただ、実践向きではありませんね。
そもそも議論の前提が米国の法制度を基にしているので
現実にこの日本で金持ちになろうと思っても
ここに書いてあるノウハウは通用しないんじゃないかな。
なんか淡白なレビューになってしまいましたが
それなりの面白さは保障します。
ΑΩ(アルファ・オメガ)
2004年9月20日 読書 コメント (5)
小林 泰三 角川書店 2001/06 ¥1,575
異星生命体「影」と「ガ」が太陽系突入。敵対する「影」の存在を追うために、人間の体に侵入した「ガ」は、地上に蔓延し増殖する「影」と戦いを始める…。小林泰三が挑む超ハードSFホラー小説。
・・・・・・・
このページでは今までオススメできる良作しか紹介してきませんでした。
それは私の読書レベルが低く、どんな駄作でも涎を垂らし尻尾をふって
狂ったように喜び悶えるから
というわけでは決してなく、数ある本の中から「これは・・!」
と思える珠玉の一冊だけを選んでいるからなのです。
だいたい母体数は紹介する本の5倍くらいかな。
今回の「AΩ」はそんな珠玉たちの中でもひと際光り輝く
まさにキング・オブ・珠玉。名作ですよ。
この「AΩ」はハードSFというジャンルです。
なんだかハードSMを連想させるような卑猥な言葉ですね。
ハイ、どうでもいいですね。
ハードSFというのは、科学的根拠のしっかりとしたSFのことです。
多くのSF(SF的要素を含むもの全てを指す)には
全くと言っていいほど科学的に納得のいく説明がありません。
ええ。皆無です。
何の説明もなしにいきなり世界が終わったり、
巨大ロボが物理法則を無視しまくって都市を片っ端から破壊したり、
彼女が突如、最終兵器になったり、
22世紀のネコ型ロボットが机の引き出しから当たり前のように現れたり、
その上「どら焼きうめぇ〜〜」などとほざいたり、
どうしてこうも設定が曖昧なままの物語が多いんですかね?
もう我慢できません。
ていうかやってられません。
そんな時、私はハードSFに出会い、
「あぁ、やっぱこうじゃなきゃだめだよねー。」
と、やっと自分の居場所を見つけたのでした。
で、そのハードSFの金字塔といえば
本書「AΩ」です。
ネタバレになりますが、少しだけ本書の内容を紹介しましょう。
事実「宇宙の99.9%以上がプラズマである。」
地球上の物質では、必ず電子は原子核を回って存在するが、
高温では原子・分子から飛び出し、その集合体としての動きが現れる。
この状態は固体・液体・気体と並ぶ第4の状態と呼ばれる。
これが、いわゆるプラズマ。
そのプラズマが実は宇宙の大半を占め、
逆に固体・液体・気体の世界(地球とか)は宇宙の0.01%にも満たない。
そしてその宇宙のたった0.01%の世界でさえ
「生命」が誕生していることを思い出してください。
残りの99.9%の世界でも同じように「生命」が誕生していても
何の不思議でもありません。
推測「プラズマ生命体は存在する。」
プラズマじゃあ「生命」は生まれないんじゃない?
だって単なる電子の集まりでしょう?
ええ。確かに我々と同じように原子・分子から構成されているわけではありません。
だけど、そもそも「生命」の本質とは何だと思います?
それは「情報の伝達」です。
我々人間も含め全ての生命は次世代へ情報を残すことを目的としています。
そのために同じ種族間でのコミュニケーションもします。
つまり「情報の伝達」こそ「生命」の本質なのです!
そう考えるとたかが電子の集合とはいえ
十分に「生命」の定義に当てはまります。
もしプラズマ生命体が存在するとしたら
そしてそのプラズマ生命体が我々のいる地球に干渉してきたら
一体世界はどうなるのでしょう?
続きは「AΩ」にあります。
注:作者の小林泰三は「玩具修理者」という作品で
第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞しているだけあって
とてもグロい描写をします。
あまりのグロさに途中で読むのがつらくなったこともあります。
その上、ストーリー展開が半端じゃありません。
ええ。半端じゃなく、救いようがない。
ハッピーエンドという言葉が裸足で逃げ出します。
そういうのがダメな方は読まない方がいいでしょう。
異星生命体「影」と「ガ」が太陽系突入。敵対する「影」の存在を追うために、人間の体に侵入した「ガ」は、地上に蔓延し増殖する「影」と戦いを始める…。小林泰三が挑む超ハードSFホラー小説。
・・・・・・・
このページでは今までオススメできる良作しか紹介してきませんでした。
それは私の読書レベルが低く、どんな駄作でも涎を垂らし尻尾をふって
狂ったように喜び悶えるから
というわけでは決してなく、数ある本の中から「これは・・!」
と思える珠玉の一冊だけを選んでいるからなのです。
だいたい母体数は紹介する本の5倍くらいかな。
今回の「AΩ」はそんな珠玉たちの中でもひと際光り輝く
まさにキング・オブ・珠玉。名作ですよ。
この「AΩ」はハードSFというジャンルです。
なんだかハードSMを連想させるような卑猥な言葉ですね。
ハイ、どうでもいいですね。
ハードSFというのは、科学的根拠のしっかりとしたSFのことです。
多くのSF(SF的要素を含むもの全てを指す)には
全くと言っていいほど科学的に納得のいく説明がありません。
ええ。皆無です。
何の説明もなしにいきなり世界が終わったり、
巨大ロボが物理法則を無視しまくって都市を片っ端から破壊したり、
彼女が突如、最終兵器になったり、
22世紀のネコ型ロボットが机の引き出しから当たり前のように現れたり、
その上「どら焼きうめぇ〜〜」などとほざいたり、
どうしてこうも設定が曖昧なままの物語が多いんですかね?
もう我慢できません。
ていうかやってられません。
そんな時、私はハードSFに出会い、
「あぁ、やっぱこうじゃなきゃだめだよねー。」
と、やっと自分の居場所を見つけたのでした。
で、そのハードSFの金字塔といえば
本書「AΩ」です。
ネタバレになりますが、少しだけ本書の内容を紹介しましょう。
事実「宇宙の99.9%以上がプラズマである。」
地球上の物質では、必ず電子は原子核を回って存在するが、
高温では原子・分子から飛び出し、その集合体としての動きが現れる。
この状態は固体・液体・気体と並ぶ第4の状態と呼ばれる。
これが、いわゆるプラズマ。
そのプラズマが実は宇宙の大半を占め、
逆に固体・液体・気体の世界(地球とか)は宇宙の0.01%にも満たない。
そしてその宇宙のたった0.01%の世界でさえ
「生命」が誕生していることを思い出してください。
残りの99.9%の世界でも同じように「生命」が誕生していても
何の不思議でもありません。
推測「プラズマ生命体は存在する。」
プラズマじゃあ「生命」は生まれないんじゃない?
だって単なる電子の集まりでしょう?
ええ。確かに我々と同じように原子・分子から構成されているわけではありません。
だけど、そもそも「生命」の本質とは何だと思います?
それは「情報の伝達」です。
我々人間も含め全ての生命は次世代へ情報を残すことを目的としています。
そのために同じ種族間でのコミュニケーションもします。
つまり「情報の伝達」こそ「生命」の本質なのです!
そう考えるとたかが電子の集合とはいえ
十分に「生命」の定義に当てはまります。
もしプラズマ生命体が存在するとしたら
そしてそのプラズマ生命体が我々のいる地球に干渉してきたら
一体世界はどうなるのでしょう?
続きは「AΩ」にあります。
注:作者の小林泰三は「玩具修理者」という作品で
第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞しているだけあって
とてもグロい描写をします。
あまりのグロさに途中で読むのがつらくなったこともあります。
その上、ストーリー展開が半端じゃありません。
ええ。半端じゃなく、救いようがない。
ハッピーエンドという言葉が裸足で逃げ出します。
そういうのがダメな方は読まない方がいいでしょう。
This Armor
2004年9月19日 音楽 コメント (44)
鬼束ちひろ 羽毛田丈史 CD 東芝EMI 2002/03/06 ¥3,059
ROLLIN’
茨の海
シャドウ
everything, in my hands
Our Song
流星群
LITTLE BEAT RIFLE (album ver.)
Arrow of Pain
infection
CROW
ファーストアルバム『インソムニア』が150万枚のセールスを突破。不安や孤独を赤裸々に歌い上げる女性シンガーソングライター、鬼束ちひろのセカンドアルバム。
・・・・・・
今回はやや変則的に音楽レビューなるものをひとつ。
このアルバムはヤヴァい。もう筆舌に尽くしがたいほど最高です!!
私の一番好きなアーティストは鬼束ちひろなんですが、
その彼女がリリースした3枚のアルバムの中でもダントツで
この「This Armor」が好きです!!
要するに私的にこれを上回る音楽はないということです。
最初は特別に好きと言う訳ではなかった。
だけど、なぜか繰り返し聴いてしまうんですね。
それでそのうち片時も手放せないぐらいはまっちゃって
ホント手に負えませんね。(何がだ)
特に好きな曲は1曲目の「ROLLIN’」
この日記のタイトルにもなっています。
感動とか癒しとかそんなレベルじゃないです。
これが無いとやっていけない、ていうか生きていけない
そんなレベルです。
鬼束ちひろはほんとにいいね。
曲もいいし、声もいいし、ルックスもいいし言うことはありません。
まだ一度もライヴ行ったことないのでいつか行きたいですねー。
ROLLIN’
茨の海
シャドウ
everything, in my hands
Our Song
流星群
LITTLE BEAT RIFLE (album ver.)
Arrow of Pain
infection
CROW
ファーストアルバム『インソムニア』が150万枚のセールスを突破。不安や孤独を赤裸々に歌い上げる女性シンガーソングライター、鬼束ちひろのセカンドアルバム。
・・・・・・
今回はやや変則的に音楽レビューなるものをひとつ。
このアルバムはヤヴァい。もう筆舌に尽くしがたいほど最高です!!
私の一番好きなアーティストは鬼束ちひろなんですが、
その彼女がリリースした3枚のアルバムの中でもダントツで
この「This Armor」が好きです!!
要するに私的にこれを上回る音楽はないということです。
最初は特別に好きと言う訳ではなかった。
だけど、なぜか繰り返し聴いてしまうんですね。
それでそのうち片時も手放せないぐらいはまっちゃって
ホント手に負えませんね。(何がだ)
特に好きな曲は1曲目の「ROLLIN’」
この日記のタイトルにもなっています。
感動とか癒しとかそんなレベルじゃないです。
これが無いとやっていけない、ていうか生きていけない
そんなレベルです。
鬼束ちひろはほんとにいいね。
曲もいいし、声もいいし、ルックスもいいし言うことはありません。
まだ一度もライヴ行ったことないのでいつか行きたいですねー。
ISBN:4877286330 文庫 村上 龍 幻冬舎 1998/08 ¥560
夜の性風俗ガイドを依頼してきたアメリカ人・フランクの顔は奇妙な肌に包まれていた。その顔は、売春をしていた女子高生が手足と首を切断され歌舞伎町のゴミ処理場に捨てられたという記事をケンジに思い起こさせた。ケンジは胸騒ぎを感じながらフランクと夜の新宿を行く。97年夏、読売新聞連載中より大反響を引き起こした問題作。読売文学賞受賞作。
・・・・・・・
ぶっちゃけ私は村上龍が大好きです。尊敬してます。
彼の考え方にはとても共感できますし、
彼の作品を読んで元気になったことは数え上げればきりがありません。
人生の中で一番大切なことを彼の作品から教えてもらった気がします。
そんな村上龍の作品ですが、どれもこれも皆面白いうということはなく、
作品によってだいぶ格差、というか方向性が違います。
私の好きなのは、「5分後の世界」や「希望の国のエクソダス」といった
新しい価値観、こうして生きたら、楽しいし充実するだろうな
と本気で思える価値観を提示してくれる作品たちです。
ただ、本書はそういったポジティブな作品とは違い
残酷なまでに今の日本の現状を抉り出している
読む人によっては不快感を感じかねない内容です。
本書からは私は自分の周りに張り付いている空気と同じような
どうしようもない閉塞感を感じました。
「このままじゃいけない」という感覚かな。
とにかくこの本を読むことによって
いつも感じていた曖昧でもやもやとしたその感覚が
少しだけはっきりしました。
ほとんどの場合、私はこの閉塞感から自由になることができませんが、
その正体を知ることで少しだけ自由になることができる気がします。
たとえそれが悲しいだけでも
私は世界を知りたい。
その先にこそ自由はある。
と詩的に締めくくろうと思ったのですが、
如何せん無理がありますね。
では。この辺で。
夜の性風俗ガイドを依頼してきたアメリカ人・フランクの顔は奇妙な肌に包まれていた。その顔は、売春をしていた女子高生が手足と首を切断され歌舞伎町のゴミ処理場に捨てられたという記事をケンジに思い起こさせた。ケンジは胸騒ぎを感じながらフランクと夜の新宿を行く。97年夏、読売新聞連載中より大反響を引き起こした問題作。読売文学賞受賞作。
・・・・・・・
ぶっちゃけ私は村上龍が大好きです。尊敬してます。
彼の考え方にはとても共感できますし、
彼の作品を読んで元気になったことは数え上げればきりがありません。
人生の中で一番大切なことを彼の作品から教えてもらった気がします。
そんな村上龍の作品ですが、どれもこれも皆面白いうということはなく、
作品によってだいぶ格差、というか方向性が違います。
私の好きなのは、「5分後の世界」や「希望の国のエクソダス」といった
新しい価値観、こうして生きたら、楽しいし充実するだろうな
と本気で思える価値観を提示してくれる作品たちです。
ただ、本書はそういったポジティブな作品とは違い
残酷なまでに今の日本の現状を抉り出している
読む人によっては不快感を感じかねない内容です。
本書からは私は自分の周りに張り付いている空気と同じような
どうしようもない閉塞感を感じました。
「このままじゃいけない」という感覚かな。
とにかくこの本を読むことによって
いつも感じていた曖昧でもやもやとしたその感覚が
少しだけはっきりしました。
ほとんどの場合、私はこの閉塞感から自由になることができませんが、
その正体を知ることで少しだけ自由になることができる気がします。
たとえそれが悲しいだけでも
私は世界を知りたい。
その先にこそ自由はある。
と詩的に締めくくろうと思ったのですが、
如何せん無理がありますね。
では。この辺で。