最後の家族

2005年1月23日 読書
村上 龍

リストラにおびえる父親・秀吉、若い大工と密会を重ねる母親・昭子、引きこもりの長男・秀樹、10歳年上の元引きこもりの男と交際する長女・知美。ある日、向かいの家で男に髪をつかまれて引きずられる女を目にした秀樹は、それが「ドメスティック・バイオレンス(DV)」だと知り、いつしか女を救うことを夢想しはじめるが…。

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傑作。


とにかくいい。
私のイチオシの作家である村上龍の中でも
上から5本の指に入る良作です。

中学生のとき一回読んだんだけど、
そのときは面白さが全くわかりませんでした。
結局何が言いたいんだコイツは?
という感じで読むのが苦痛でしたね。

ところが、高校生になってもう1回読み返してみると、
もう半端じゃなく面白かった。
ミステリーみたいにオチが面白い、というのとは対極にある面白さですね。
なんていうか、物語り全体に
自分に必要な言葉が満ち溢れている、というか。

うまく言えないんですが、
もうどうしようもなく落ち込んでいる時って
何をするにしても億劫で面倒くさくて
全て投げ出して逃げ出したいっていう気持ちになるんだけど、
そんな時に、前へ進んでいけるきっかけになる小説だと思う。

この本に出合えて本当によかった。

はげしくオススメ。

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