佐藤 賢一 集英社 1999/02 ¥740
十五世紀、百年戦争下のフランス。王家の威信は失墜、世には混沌と暴力が充ち、人々は恐怖と絶望の淵に沈んでいた。そんな戦乱の時代の申し子、傭兵隊を率いる無頼漢ピエールは、略奪の途上で不思議な少女に出会い、心奪われる。その名は―ジャンヌ・ダルク。
------------------------
私はお気に入りの作家をひとたび見つけると
その作家の作品をひたすら読みまくるという
やや偏った読書スタイルを持っています。
しかし今、限界がついに来てしまったようですね。
気がつけば、1度読んだ本を何回も読み返している自分がいました。
「これはいけない。末期症状が出ている。すぐにでも新規開拓事業にとりかかるべきだよ。」
レビュアーの本能がそう告げていた(ような気がする)。
そして私は未踏のジャンルへと踏み入れました。
歴史小説。しかも、西洋もの。
・・・・・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・いや、普通にいいです。
エンダは高校で世界史を習っていることもあってか、
ヨーロッパ中世の生活環境・価値観のくだりはかなり面白い。
当たり前のことなんですが、人間がどうあるかなんていうのは、
その人が置かれている状況にすごい影響されるんですね。
そういうことをまるで考えないで、
中世は、殺人・強盗・強姦・魔女狩りが蔓延したひどい時代だ、
こんなことをする昔の人って野蛮、
みたいによく言われるじゃないですか。
だけど、こんなの、当時の状況を考えれば別に普通のことなんですね。
そういうことがシンプルに分かる本です。
そして、ストーリー自体もなかなか面白い。
人間の描写も生き生きとしてるし、
「やりたいことをやる。それができないとダメになる」
という傭兵たちの生き様は素敵でした。
この本はけっこう一般の方にも受けそう。
オススメ。
十五世紀、百年戦争下のフランス。王家の威信は失墜、世には混沌と暴力が充ち、人々は恐怖と絶望の淵に沈んでいた。そんな戦乱の時代の申し子、傭兵隊を率いる無頼漢ピエールは、略奪の途上で不思議な少女に出会い、心奪われる。その名は―ジャンヌ・ダルク。
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私はお気に入りの作家をひとたび見つけると
その作家の作品をひたすら読みまくるという
やや偏った読書スタイルを持っています。
しかし今、限界がついに来てしまったようですね。
気がつけば、1度読んだ本を何回も読み返している自分がいました。
「これはいけない。末期症状が出ている。すぐにでも新規開拓事業にとりかかるべきだよ。」
レビュアーの本能がそう告げていた(ような気がする)。
そして私は未踏のジャンルへと踏み入れました。
歴史小説。しかも、西洋もの。
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・・・・いや、普通にいいです。
エンダは高校で世界史を習っていることもあってか、
ヨーロッパ中世の生活環境・価値観のくだりはかなり面白い。
当たり前のことなんですが、人間がどうあるかなんていうのは、
その人が置かれている状況にすごい影響されるんですね。
そういうことをまるで考えないで、
中世は、殺人・強盗・強姦・魔女狩りが蔓延したひどい時代だ、
こんなことをする昔の人って野蛮、
みたいによく言われるじゃないですか。
だけど、こんなの、当時の状況を考えれば別に普通のことなんですね。
そういうことがシンプルに分かる本です。
そして、ストーリー自体もなかなか面白い。
人間の描写も生き生きとしてるし、
「やりたいことをやる。それができないとダメになる」
という傭兵たちの生き様は素敵でした。
この本はけっこう一般の方にも受けそう。
オススメ。
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