海を抱く―BAD KIDS

村山 由佳 集英社 2003/09 ￥630

超高校級サーファー・光秀と校内随一の優等生・恵理は、誰にも言えない互いの「罪」を癒すことが出来るのか。官能の「海」へ旅立つ18歳の生と性の真実を描く。

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私は恋愛小説が苦手です。
はっきりいってどこが面白いのかさっぱり分からない。

その思いを決定的にしたのは
かの有名な辻仁成「冷静と情熱のあいだ blu」でした。
ごめん。本当につまんなかったです。
どうしてこれほどつまらない小説が書けるのか
思わず作者の正気を疑ってしまいます。

もしこの小説をイイ！　と絶賛する方がいたら
私はその方とコミュニケーションできる自信がありません。
まだイリオモテヤマネコとかのほうが話が通じる気がする。

もし再び似たような内容の本を読む羽目になってしまったら
重度の恋愛小説アレルギーの私のことですから
アナフィラキシーショックによる
血圧の低下と上気道の浮腫による呼吸困難が原因で
ほぼ間違いなく憤死します。

恋愛小説とは決して相容れない運命（さだめ）・・・・
そんな深い深い絶望の淵に私はいたのです。
しかし、
このままではいけない！
恋愛小説の一つや二つを読めないで何がレビュアーだ！
と一念発起し、その当時クラスの間で評判だった
ある恋愛小説を手にしました。

それが、これ。

めっちゃ良かったです。
圧倒的なリアリティーを感じさせる傑作でした。

というわけで、めでたく私は
村山由佳に限って恋愛小説を読めるようになったのです。
いやっほう！！

余談ですが、この作品とてもエロいです。
鬼神の如きエロさとはまさにこのことですね。
タイトルが
「淫乱女子高生　禁じられた告白」
とかでも全然違和感ないです。
たぶん編集者の方も余裕でGOサイン出すはずです。